おせりパパのちょびちょび日記

日常で出会ったモノゴトについてちょびちょび書いていきます。服が好き

ストレスを消すにはどうしたらいい?

こんにちは。おせりです。
今回は、有田 秀穂さん著「脳からストレスを消す技術 セロトニンと涙が人生を変える」の紹介です。

ストレスはなくならないが、ストレスを「消す」ことはできる。と著者は言います。
その極意を、言葉をかりながら3つのポイントにまとめました。


① ストレスには精神的ストレス(=脳ストレス)と身体的ストレスがある
② 日光浴とリズム運動で精神的ストレスを受け流すセロトニン神経を活性化
③ 涙を流せば溜まった身体的ストレスを一気に開放


ストレスを消す技術を学んで、毎日を快適に過ごしましょう!


① ストレスには精神的ストレス(=脳ストレス)と身体的ストレスがある

身体的ストレスと精神的ストレス

ストレスには、「寒さ」や「痛み」などの身体的ストレスと、「辛さ」や「悲しみ」といった精神的ストレスがあり、脳の反応経路が違うと言います。

詳しい経路は省きますが、身体的ストレス、例えば身体が痛みを受けた場合には、脳下垂体から出るホルモンによって副腎皮質が刺激され「コルチゾール」が分泌されます。コルチゾールは血圧や血糖を上げたりと身体に不可欠な物質ですが、多量に分泌され続ければストレスになり、高血圧、高血糖胃潰瘍の原因にもなります。

精神的ストレス、例えば人間関係が上手くいかず「辛さ」を感じた場合には、下垂体ではなく脳幹の縫線核という場所にあるセロトニン神経の機能を低下させます。セロトニン神経の機能低下は重度の場合にうつ病パニック障害を起こすことが分かったそうです。
著者は精神的ストレスのことを「脳ストレス」と呼んでいます。脳が感じるストレスであるということ、そしてそのストレスをコントロールする機能が確かにあることから命名しました。と書いています。


ストレスには身体的ストレスと精神的ストレスがあり、それぞれに対応できる機能がヒトには備わっていると言います。2つのストレスに対応する機能とその技術を学んでいきましょう。

② 日光浴とリズム運動で精神的ストレスを受け流すセロトニン神経を活性化

セロトニンの役割

セロトニンは、神経に情報を伝える神経伝達物質の1つです。脳を興奮させる作用をもつアドレナリンやドーパミンもこの神経伝達物質にあたります。
セロトニンは、アドレナリンやドーパミンの興奮を適度に抑え、平常心を保ち、脳を覚醒状態にさせることができます。セロトニンは刺激がなくても分泌されます。セロトニンの分泌には1日の中にリズムがあり、起床してから分泌量が増え、就寝とともに分泌量が減ります。
このリズムがしっかりとしていれば、セロトニンの分泌が適切に行われて、朝は爽快に目覚め、日中は平常心を保ちストレスを心のストレスを受け流すことができます。

セロトニン神経を活性化させるには?

では、心のストレスを受け流すため、セロトニン神経を活性化させるにはどうしたらいいのでしょう?
それは、日光浴とリズム運動だと著者は言います。

日光浴

セロトニンの分泌量は起床とともに増えるのですが、この時必要なのが太陽の強い光なのだそうです。
日照時間の短い北国では、セロトニンの分泌量が十分でなくなり、うつのようになる方がいるそうです。天気が悪い日が続くと気持ちが晴れないのもこのせいだと言います。日光浴とはいっても、太陽の光が当たっている景色を見ているだけでも十分セロトニンの分泌量は増えるそうです。
でも毎日太陽が出ているわけではないし、仕事によっては太陽を浴びることが難しい人もいますよね?
そんな人にも勧められるのが次のリズム運動です。

リズム運動

リズムは「一定のリズムを刻みながら身体を動かすこと」だと言います。人間誰しもがしている呼吸、食事、歩行はすべてリズム運動になります。
これを意識的に行うことがセロトニン神経の活性化に重要なようです。著者が勧めているのは、腹式呼吸やその呼吸を取り入れたウォーキングです。腹式呼吸が良く分からない方には、限界まで息を吐き切り、その反動で息を吸う、この状態が腹式呼吸です。ヨガや禅が精神の安定を手に入れることができるのは腹式呼吸を取り入れているからなのだそうです。ウォーキングも呼吸を意識し、すっすっすっ、はー、のリズムで呼吸をしながら行うことで、セロトニン神経がより活性化されるそうです。リズム運動で大切なのは5分程度からで無理をしないことです。疲労してしまうと、セロトニン神経の活性化にとっては逆効果になるそうです。

大切なこと

とても簡単な日光浴とリズム運動ですが、ストレスが解消されなくても、3ヶ月続けることが重要だと言います。
それは、セロトニンは分泌量が増えると、受け取る受容体を減らすことで機能を調節するフィードバック機能が備わっているためです。
最初は効果が感じられなくても、3ヶ月続けるとセロトニン分泌量が十分になり、それに対する受容体の数も安定するため、セロトニン神経の活性化の影響が目に見えて感じられるそうです。

③ 涙を流せば溜まった身体的ストレスを一気に開放

身体的ストレスの解消法は?

心のストレスはセロトニン神経の活性化で受け流すことができました。でも、セロトニン神経の活性化は、身体的ストレスを消すことはできないそうです。そこで身体的ストレスを一気に消すことができるのが「涙を流す」ことなのだと言います。悲しみや辛さから涙を流し、スッキリした経験を持つ方も多いと思います。また涙には身体的ストレスの原因になるコルチゾールが含まれているという話を聞いた方もいるかと思います。実はこれは身体的ストレスが解消されているからなのです。

涙でなんでストレスが解消される?

涙を流すと身体的なストレスを消せるのは、自律神経のスイッチが切り替わるからだと著者は言います。自律神経には身体を興奮させる交感神経と、リラックスさせる副交感神経があり、自分の意思で切り替えることはできません。身体的ストレスがかかっている状態、交感神経が働いている状態から、涙を流すことで一気に副交感神経にスイッチが入り、身体をリラックスさせることでストレスを一気に消し去ることができるのです。
でも、涙なら何でも良いわけではありません。例えば、目にホコリが入って出る涙は「反射の涙」で、自律神経のスイッチが働きません。必要なのは、映画やスポーツ観戦を通して出演者のストレスに共感し、それが解消されるようなクライマックスを迎えることで流す「情動の涙」と言われる涙なのです。
特に一度情動の涙を流した体験は、記憶に強く残るので、同じ作品に触れたときにより早くに涙を流すことができると言います。そのため著者は週末に、自分が泣ける題材のものを見て号泣する週間をつけることで、身体的ストレスを一気に消し去る習慣をもつことを勧めています。

泣けない人はどうすればいいの?

身体的ストレスを解消するためには、「情動の涙」を流すことなのは分かったけど、どんなものに触れても泣けない人はどうすれば良いのでしょう。これに対して著者は、セロトニン神経の機能低下があると、共感する力が弱く、「情動の涙」を流すことができないのだと言います。つまり、泣けない人は、心のストレスがかかっている可能性があり、セロトニン神経を活性化させる日光浴やリズム運動を生活に取り入れることで、泣くことができるのだと言うことです。

まとめ

ストレスには、精神的ストレスと身体的ストレスがあり、伝達の経路が違います。
精神的ストレスはセロトニン神経を活性化させる日光浴やリズム運動を、身体的ストレスは涙を流すことで解消できます。
また、セロトニン神経を活性化させる習慣をもてば、共感の力が高まり、身体的なストレスを解消する涙を流すことができます。


脳からストレスを消す技術、いかがでしたか?
ストレス社会と呼ばれる現代でも、この技術があれば敵なしですね。


脳からストレスを消す技術 (サンマーク文庫)

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本書では、脳科学の研究や仏教の教えなども踏まえてより丁寧に解説してくれます。
よりしっかりと著者の考えに触れたい方はぜひ読んでみてください。
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